コラム
プロネクサスベトナム現地レポート(2020年8月 VOL.1)
プロネクサスベトナムが、ベトナム現地情報をお伝えいたします。
初回のテーマは、ベトナムへの海外からの直接投資(Foreign Direct Investment以下、FDI)の動向についてレポート致します。FDI投資件数の統計データは、日系企業のベトナム進出動向を計る指標となるため、毎月定期的にレポートして参りたいと思います。
全世界猛威を振るっている新型コロナウィルスの影響で、日本のベトナムへのFDI投資件数ならびに投資額は前年の同時期と比較して減少傾向にあります。
【FDI動向の概要:2020年上半期(1月~6月)】 *6月の数値は、2020年6月20日時点の速報値
1.日本の対越投資動向
- 日本の2020年1月から6月までのFDI投資額は約14億6,410万USドル。(*2019年同期間:約19億5,024万USドル、75.07%)
- 日本の2020年1月から6月までのFDI投資件数は、586件。(*2019年同期間:701件、83.59%)
- 証券投資件数を除いた日本の2020年1月から6月までのFDI投資件数は、223件。(*2019年同期間:327件、68.19%)
*<グラフ1>参照
*証券投資を除くFDI投資件数の統計データは、会社設立や増資等の日系企業の直接的な進出動向の判断指標の一つとなる数値です。
2.世界の対越投資動向
2020年6月現在、海外からのベトナムへの直接投資は、98の国と地域から投資が行われており、投資金額・投資件数の上位5か国は以下のとおりです。
- 投資金額の1位であるシンガポールは、液化天然ガス(LNG)の発電所プロジェクトの約40億USドルの大型投資が寄与。
- 投資金額の2位であるタイは、ロンソン石油化学コンビナート建設プロジェクトで約13億USドルの大型投資が寄与。
- 上記の大型プロジェクトなどがFDI投資金額全体を下支えしており、全世界からのベトナムへの投資金額は、対前年同時期と比較して84.85%で推移。
*引用元:ベトナム外国投資庁
3.新型コロナウィルスの影響
- 6月にはベトナムでの生産体制の維持・拡大支援のために、優先的に韓国・香港・日本から、数千人規模のビジネス関係者の入国を許可し渡航が実現したものの、
ベトナムへの出張者(ビザなしの短期滞在者)の渡航については、依然として困難な状況が続いている。 - 新規投資における現地視察、新規投資への意思決定、既存のプロジェクトへの追加投資決定などに関し、依然として新型コロナウィルスの影響は大きい。
- 徐々に落ち着きをみせているものの、下半期におけるFDI投資についても、新型コロナウィルスの影響を受けるものと思われる。
*引用元:ベトナム外国投資庁
プロネクサスベトナム現地レポート(2020年8月 VOL.1)
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