主に製造業において、製造拠点を中国のみに構える集中投資のリスク回避のために中国以外に製造拠点を持つことでリスクを分散させる、いわゆる「チャイナプラスワン」の有力な選択肢の一つとして、ベトナムは多くの中小企業に注目されています。
以前までは、中国の安い人件費を求めて多くの製造業が中国に製造拠点を設立しましたが、「人件費の高騰」や「昨今の貿易摩擦」などが顕在化しつつある状況の中で、多くの企業が中国以外での製造拠点設立の検討を行っていますが、ベトナムには多くのレンタル工場がありそれを活用することで初期投資を抑え、且つ短期で現地生産体制の構築が可能となります。また、人件費も中国と比較して安価のためおすすめいたします。
また、製造拠点をベトナムに設立することは、日本の人手不足対策として受け入れが進んでいるベトナム人材の帰国後の受け皿としても有効な手段です。 ベトナム各地に工業地域が点在しておりますが、中でもハノイ、ホーチミン、ダナン、ハイフォンの4つの直轄市は、工場の集積地として有名です。
貴社にとってベストな工場をご提案できるよう、事前のヒアリングや工場選定における注意点など、最新情報を踏まえてご案内いたします。
日系工場のメリットとデメリット
日系の工場のメリットは、管理棟に日本人が常駐しているため困ったときに相談できる安心感を得られることが最も大きなメリットといえます。
しかしながらその分、ベトナム国営の工場と比較して土地単価が1.5~2倍と高水準となることに注意が必要です。
最近の傾向では、割高なコストも踏まえてレンタルオフィス工場を活用してベトナムに製造拠点を設立・進出するパターンが多いようです。
工場の設立・進出場所の選定
おすすめする設立・進出場所の選定方法は、既に日系企業が設立・進出を行っている日系以外の工場を探すことです。
また、各種投資優遇措置を受けることを検討される場合は、ハノイやホーチミンといった主要都市の近郊ではない地域(経済・社会的に困難地域)に設立・進出する必要があります。
詳細は、「投資優遇措置について」をご参照ください
各主要都市にある工場地帯の特徴は、以下のとおりです。
ホーチミン | ベトナムの経済の中心地。ホーチミン市および周辺国(香港、シンガポール)に向けた製品を生産する企業が集積。業種としては、輸送機器・精密機器等の製造工場や、食品メーカーなどが集積。 |
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ハノイ | ベトナムの首都。輸送機器関連などの大企業の工場が集積する地域。インフラ面も着々と整備が進んでいる地域。 |
ダナン | 東西経済回廊の東の玄関口であるダナン港を有する地域。進出する業種も多様化が進んでおり、電気電子関連、軽工業、IT関連などが進出。 |