コラム
プロネクサスベトナム現地レポート(2020年9月 VOL.3)
プロネクサスベトナムが、ベトナム現地情報をお伝えいたします。
今回のテーマは、ベトナムへの海外からの直接投資(Foreign Direct Investment以下、FDI)の動向についてです。全世界で流行中の新型コロナウイルスの影響で、日本のベトナムへのFDI投資件数ならびに投資額は前年の同時期と比較して大きく減少しております。
【FDI動向の概要:2020年(1月~8月)】 *8月の数値は、20日時点の速報値
1.日本の対越投資動向
- 日本の2020年1月から8月までのFDI投資額は約16億4,990万USドル(*2019年同期間:約23億3,935万USドル、70.5%)
- 日本の2020年1月から8月までのFDI投資件数は、706件(*2019年同期間:923件、76.4%)
- 証券投資件数を除いた日本の2020年1月から8月までのFDI投資件数は、290件。(*2019年同期間:440件、65.9%)
*下グラフ参照
*証券投資を除くFDI投資件数の統計データは、会社設立や増資等の日系企業の直接的な進出動向の判断指標の一つとなる数値です。
2.世界の対越投資動向
2020年8月現在、海外からのベトナムへの直接投資は、106の国と地域から投資が行われており、投資金額・投資件数の上位5か国は以下のとおりです。
<主な大型プロジェクト>
- 液化天然ガス(LNG)の発電所プロジェクトの約40億USドル(シンガポール)
- ロンソン石油化学コンビナート建設プロジェクトで約13億USドル(タイ)
- 上記の大型プロジェクトなどがFDI投資金額全体を下支えしており、全世界からのベトナムへの投資金額は、対前年同時期と比較して3%で推移。
*引用元:ベトナム外国投資庁
2020年1月~8月までの新規投資件数(=投資証明書(IRC))が発行された件数は、1,797件で、前年同時期と比較して25.3%減少しているものの、登録資本金の合計は97億3,300万米ドル(2019年の同時期比較で6.6%増加)しております。これは、先にも記載したとおり、液化天然ガス(LNG)の発電所プロジェクトの約40億USドルが大きく寄与(新規登録資金の41.1%を占める)しているためであり、当該プロジェクトを差し引いた場合の昨年同時期比では、56.3%(2019年の同時期比較で43.7%の減少)となり、全世界で新型コロナウイルスが猛威を振るうなか、ベトナムへの新規投資が大きく減少している傾向が伺えます。今後も、新型コロナウイルスが及ぼす影響について注視する必要があるといえます。
以上、プロネクサスベトナムが海外からの投資動向について、お知らせ致しました。
プロネクサスベトナム現地レポート(2020年9月 VOL.3)
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