ベトナムにおけるビジネスセンター・レンタルオフィス、労務管理、会社事務、会社設立、ビザ取得等なんでもご相談ください。当社は東証プライム市場上場企業（株）プロネクサスのグループ会社です。

2022.06.13コラム

プロネクサスベトナム現地レポート（2022年6月 VOL.35）

プロネクサスベトナムが、2022年5月のベトナム現地情報をお伝えいたします。

今回のテーマは、ベトナムへの海外からの直接投資（Foreign Direct Investment以下、FDI）の動向についてです。

【FDI動向の概要（2022年1月1日～5月20日）】*5月の数値は20日時点の値

１．日本の対越投資動向

• 日本の2022年1月1日から5月20日までのFDI投資額は約9億4,000万USドル（*2021年同期間：約26億USドル、34.6%）
• 日本の2022年1月1日から5月20日までのFDI投資件数は、195件（*2021年同期間：221件、88.2%）
• 証券投資件数を除いた日本の2022年1月1日から5月20日までのFDI投資件数は、119件（*2021年同期間：123件、96.7%）　          

*下グラフ参照
*証券投資を除くFDI投資件数の統計データは、会社設立や増資等の日系企業の直接的な進出動向の判断指標の一つとなる数値です。

２．世界の対越投資動向

2022年5月の値ですが、海外からのベトナムへの直接投資は、79の国と地域から投資が行われており、投資金額・投資件数の上位5か国は以下のとおりです。

＜主な大型プロジェクト＞

• 都市部のインフラ建設プロジェクトで9億4,100万USドル追加投資（シンガポール）2022/1
• 電子機器製造の工場プロジェクトで3億600万USドル追加投資（香港）2022/1
• Samsung Electro-mechanics Vietnam Coのプロジェクトで9億2000万USドル追加投資（韓国）2022/2
• レゴ・グループによるビンズオン省での新工場の設立プロジェクトで約13億2,000万USドルの新規投資（デンマーク）2022/3

上記の大型プロジェクトなどがFDI投資金額全体を下支えしており、全世界からのベトナムへの投資金額は、対前年同時期と比較し60.9％程度で推移。

*引用元：ベトナム外国投資庁

＜5月の投資状況＞

2022年5月までの外国からベトナムへのFDI投資をみてみると、コロナウイルスの影響で金額、件数ともに伸び悩んでいる状況にあります（対前年比　約60.9%程度）。

外国からベトナムへの新規プロジェクトへの投資は578件（対前年比94.2%程度）、金額は41.2億USドル（対前年比46.7%）。同様に外国からベトナムへの既存プロジェクトに係る増資に関しては、395件行われ（対前年比115.4%程度）、金額は56.1億USドル（対前年比145.3%）に達しました。

＜米格付け大手のS&Pがベトナムの国家信用格付を引き上げ＞

米格付け大手のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)はベトナムの長期発行体信用格付を「BB」から「BB+」に引き上げ、見通しを「安定的」としました。

格上げの理由として、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が効果的に封じ込められている中で経済が回復していることや、パンデミックによる混乱にもかかわらず引き続き強力な外国直接投資（FDI）の流れを引き寄せていることなどがあります。また、政府の行政手続きが改善していること、対外的地位が向上していることなども挙げられました。
　
S&Pは「輸出主導型の成長と強力な投資により、経済成長率は同程度の経済規模の国の平均を大きく上回ると予想している」と述べました。

ベトナムの1人当たり国内総生産（GDP）は、比較的低い水準から過去数年で急速に上昇しており、同格付け会社は2022年の1人当たりGDPが国の目標である3900ドルに対し、3868ドルに達すると見込んでいます。

なお、S&Pは「ベトナム経済の回復が続き、対外的地位がさらに高まり、財政赤字が抑えられると予想しています。今年のGDP成長率が6.9％（昨年は2.6％）に達すると見ており、2023年以降は6.5〜7％の成長率になる可能性が高い」と評しました。

*引用元:
VIET　JO　「S&P、ベトナムの国家信用格付を引き上げ」
https://www.viet-jo.com/news/economy/220530095456.html　（参照2022/05/30）

VnExpress　「S&P upgrades Vietnam ratings」
https://e.vnexpress.net/news/economy/s-ampp-upgrades-vietnam-ratings-4468617.html（参照2022/05/26）

以上、プロネクサスベトナムが海外からの投資動向について、お知らせ致しました。
次回は、【ベトナムへの海外からの直接投資（Foreign Direct Investment以下、FDI）6月の動向について】をお伝え致します。

プロネクサスベトナム現地レポート（2022年6月　VOL.35）

【Disclaimer】

• 本資料は、情報提供を目的として作成しております。
• 本資料に記載の情報は、会計・税務・法律上の観点からのアドバイスを含むものではありません。
• インターネット上を含む、一切の無断転載を禁止しております。
• 本資料の情報は、株式会社プロネクサスが作成元より提供を受けており、著作権は、原則として作成元に帰属します。いかなる目的でも、本資料の一部または全部を無断で使用すること、または、いかなる方法で複写、複製、引用、転載、翻訳、貸与などを行うことを禁止しております。
• 本資料に記載された情報は、作成元が信頼できると判断したものを根拠として作成を行っておりますが、その内容の正確性、信頼性、完全性を保証するものではありません。弊社および作成元は、当該情報に起因して発生した損害について、その内容の如何に関わらず、一切の責任を負いません。