ベトナム時間（GMT+7）
日本時間（GMT＋9）
コラム
プロネクサスベトナム現地レポート (2022年10月VOL.39)
プロネクサスベトナムが、2022年9月のベトナム現地情報をお伝えいたします。
今回のテーマは、ベトナムへの海外からの直接投資（Foreign Direct Investment以下、FDI）の動向についてです。
【FDI動向の概要（2022年1月1日～9月20日）】*9月の数値は20日時点の値
１．日本の対越投資動向
日本の2022年1月1日から9月20日までのFDI投資額は、約19億2,000万USドル（*2021年同期間：約32億7,000万USドル、58.7%)
日本の2022年1月1日から9月20日までのFDI投資件数は、411件（*2021年同期間：377件、109.0%）
証券投資件数を除いた日本の2022年1月1日から9月20日までのFDI投資件数は、250件（*2021年同期間：222件、112.6%）
*下グラフ参照
*証券投資を除くFDI投資件数の統計データは、会社設立や増資等の日系企業の直接的な進出動向の判断指標の一つとなる数値です。
２．世界の対越投資動向
2022年9月の値ですが、海外からのベトナムへの直接投資は、 97の国と地域から投資が行われており、投資金額・投資件数の上位5か国は以下のとおりです。
■投資金額の上位5か国（金額：USドル） ■当件数の上位5か国（件数）
＜主な大型プロジェクト＞
- 都市部のインフラ建設プロジェクトで9億4,100万USドル追加投資（シンガポール）2022/1
- 電子機器製造の工場プロジェクトで3億600万USドル追加投資（香港）2022/1
- Samsung Electro-mechanics Vietnam Coのプロジェクトで9億2000万USドル追加投資（韓国）2022/2
- レゴ・グループによるビンズオン省での新工場の設立プロジェクトで約13億2,000万USドルの新規投資（デンマーク）2022/3
上記の大型プロジェクトなどがFDI投資金額全体を下支えしており、全世界からのベトナムへの投資金額は、対前年同時期と比較し61.9％程度で推移。
*引用元：ベトナム外国投資庁
＜9月の投資状況＞
2022年9月までに申請された［登録資本金］の総額は、4,315 億USドルであり、これに対して実際に払い込みされた［払込資本金］の総額は2,670 億USドル（61.9%）になっております。
*申請時に登録を行う［登録資本金］全額を支払う必要はなく、実際に払い込まれた資本金を［払込資本金］として区別します。なお、［登録資本金］と［払込資本金］が一致している場合、親子ローンなどの借入を行うことができないため、投資を行う場合は注意が必要です。
外国からベトナムへの新規プロジェクトへの投資は1,355件（対前年比111.8%程度）、金額は71.2億USドル（対前年比57.0%）。同様に外国からベトナムへの既存プロジェクトに係る増資に関しては、769件行われ（対前年比113.4%程度）、金額は83億USドル（対前年比130.0%）に達しました。
<ベトナムの2022年GDP成長率+7.2％の予想、アジア太平洋地域で最高値>
世界銀行が発表した太平洋地域の経済に関する最新レポートによると、ベトナム経済は、内需の力強い回復と輸出を志向している製造業の業績の堅調な継続を背景に、2022年に7.2％の成長が見込まれており、同地域で最高値となる見込みであるとのことです。
世界銀行は外部からの影響抑制や経済回復支援に向けたベトナム政府の柔軟な政策運用を評価し、工業生産やサービス、消費、観光の各分野がベトナムの経済成長を促すとしています。また、コロナウィルス関連の移動制限の解除に伴う輸出の回復、さらに最近では外国人観光客が徐々に戻ってきたことも経済成長率上昇の要因だと評しました。
中長期的には、ベトナムが上位中所得国になるという目標を達成するには、生産性、人的資本、自然資本をより効率的に活用し、生産性とイノベーション主導の成長モデルへ移行することにかかっていると、世界銀行は述べています。
*引用元:
VIET JO 「ベトナムの22年GDP成長率予想+7.2％、アジア太平洋で最高 世銀」
https://www.viet-jo.com/news/economy/220927190837.html（参照2022/09/28）
VietnamPlus 「Vietnam’s economy to expand 7.2% in 2022: WB」
https://en.vietnamplus.vn/vietnams-economy-to-expand-72-in-2022-wb/239040.vnp（参照2022/09/27）
以上、プロネクサスベトナムが海外からの投資動向について、お知らせ致しました。
次回は、【ベトナムへの海外からの直接投資（Foreign Direct Investment以下、FDI）10月の動向について】をお伝え致します。
プロネクサスベトナム現地レポート（2022年10月 VOL.39）
【Disclaimer】
- 本資料は、情報提供を目的として作成しております。
- 本資料に記載の情報は、会計・税務・法律上の観点からのアドバイスを含むものではありません。
- インターネット上を含む、一切の無断転載を禁止しております。
- 本資料の情報は、株式会社プロネクサスが作成元より提供を受けており、著作権は、原則として作成元に帰属します。いかなる目的でも、本資料の一部または全部を無断で使用すること、または、いかなる方法で複写、複製、引用、転載、翻訳、貸与などを行うことを禁止しております。
- 本資料に記載された情報は、作成元が信頼できると判断したものを根拠として作成を行っておりますが、その内容の正確性、信頼性、完全性を保証するものではありません。弊社および作成元は、当該情報に起因して発生した損害について、その内容の如何に関わらず、一切の責任を負いません。