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コラム

プロネクサスベトナム現地レポート (2024年7月 VOL.60)

プロネクサスベトナムが、2024年6月のベトナム現地情報をお伝えいたします。

今回のテーマは、ベトナムへの海外からの直接投資(Foreign Direct Investment以下、FDI)の動向についてです。

【FDI動向の概要(2024年1月1日~6月20日)】*6月の数値は20日時点の値   

1.   日本の対越投資動向

日本の2024年1月1日から6月20日までのFDI投資額は約17.3億USドル(*2023年同期間:約22.1億USドル、78.3%)    日本の2024年1月1日から6月20日までのFDI投資件数は、270件(*2023年同期間:337件、80.1%)                              証券投資件数を日本の2024年1月1日から6月20日までのFDI投資件数は、180件(*2023年同期間:175件、82.2%)

*下グラフ参照
*証券投資を除くFDI投資件数の統計データは、会社設立や増資等の日系企業の直接的な進出動向の判断指標の一つとなる数値です。

*データ引用元:ベトナム外国投資庁

 

2.   世界の対越投資動向

 2024年6月までの値ですが、海外からのベトナムへの直接投資は、84の国と地域から投資が行われており、投資金額・投資件数の上位5か国は以下のとおりです。

                                                  ■投資金額の上位5か国(金額:USドル)     ■投資件数の上位5か国(件数)

*データ引用元:ベトナム外国投資庁 *「新規投資の金額・件数」「追加投資の金額・件数」「証券投資の金額と件数」の合計で順位を算出(2024年1月1日~6月20日)

 

20241月から20246月までの海外からのベトナムへの投資の状況>

2024年1月~6月までのベトナムに対する海外からの直接投資は、[払込資本金]が152億米ドル、前年同期間比で13.1%増加いたしました。特に、海外からの[新規投資件数]は前年同期比で大幅に増加(2024年1月~6月:1,538件(前年同期比:118.9%))いたしました。また、[登録資本金]については、108億4,000万ドル 万ドルに達し、前年同期間比8.2%増加いたしました。

 また、新規の[登録資本金]の総額は95 億 4,000万USドル(前年同期間比46.9%増)となり、同様に海外からベトナムへの既存プロジェクトに係る増資に関しては、592件行われ(前年同期間比6.3%減)、金額は39億5,000万USドル(同期比35%増)となりました。

 

2024620日時点の海外からの投資累計額>

2024年6月までの全期間にベトナム全体に対して申請された累計の[*登録資本金]の総額は、4,847億 7,000万USドルであり、これに対して実際に払い込みされた[払込資本金]の総額は3,080億 USドル(63.5%)になっております。

*申請時に登録を行う[登録資本金]全額を支払う必要はなく、実際に払い込まれた資本金を[払込資本金]として区別します。なお、[登録資本金]と[払込資本金]が一致している場合、親子ローンなどの借入を行うことができないため、投資を行う場合は注意が必要です。

 

<UOB銀の調査:ベトナム中小企業の9割は楽観的、海外進出を視野に>

シンガポールを拠点とするユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB)が発表した景況感に関する調査「UOBビジネスアウトルック(UOB Business Outlook)」2024年版によりますと、ベトナムの中小企業525社の約9割が2024年の業況を好ましいものと考えており、収益拡大のために海外進出を希望しているということです。

調査では、ベトナム企業の約6割が海外進出を計画していると回答しました。工業、石油・ガス、製造業、エンジニアリングの企業が特に海外進出に関心を持っていることが明らかになりました。ASEANは地元企業にとって最も好ましい進出先(70%)で、タイが最も注目を集めており、シンガポール、マレーシア、インドネシアがこれに続きます。ASEANの後塵を拝しているのは中国本土で回答者の37%が選びました。

しかし、中小企業は、国際市場への進出には、顧客獲得の難しさ(41%)、法律や規制の問題(39%)、パートナー探しの難しさ(38%)など、それなりの課題が伴うことを認識しています

ベトナムの中小企業が海外に打って出るために期待するのは、税制優遇措置や割引(42%)、海外の潜在顧客となる大企業とのつながり(42%)、新市場向けの資金調達や助成金(40%)、ベストプラクティスを学ぶための同業他社やエコシステム・パートナーとのつながり(37%)などの財政的支援です。

ベトナム企業は2023年にもいくつかの課題に直面し、40%近くが高いインフレ水準、30%以上が商品価格の変動と全体的な景気減速の影響を受けました。しかし、現地企業は2024年には業績の大幅な改善を見込んでいます。ビジネス・サービス(44%)と卸売業(43%)が最も前向きな見通しを示しています。

今後1~3年の主な優先課題として、ベトナム企業はサプライチェーンの多様化(31%)、新たなパートナーシップの模索(30%)、コスト削減(30%)を挙げています。

 

*引用元

The investor VAFIE MAGAZINE「Vietnam SMEs optimistic, eye overseas expansion: UOB」

https://theinvestor.vn/vietnam-smes-optimistic-eye-overseas-expansion-uob-d11262.html

(参照2024/7/16)

 

VIET JO「ベトナム企業の9割が24年業況を楽観視、UOB銀の調査」

https://www.viet-jo.com/news/economy/240717220733.html

(参照2024/7/18)

 

以上、プロネクサスベトナムが海外からの投資動向について、お知らせ致しました。

次回は、【ベトナムへの海外からの直接投資(Foreign Direct Investment以下、FDI)7

月の動向について】をお伝え致します。

 

プロネクサスベトナム現地レポート(2024年7月 VOL.60)

 

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