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コラム

プロネクサスベトナム現地レポート(2021年1月 VOL.18)

プロネクサスベトナムが、ベトナム現地情報をお伝えいたします。
今回のテーマは、【日本人の知らないベトナム人の特徴、習慣】についてご紹介します。
今回は、直近に迫ったベトナムでの旧正月(テト)についてお伝え致します。

【旧正月(テト)について】

 旧正月(テト)とは、旧暦(中国歴)の元日及びそれから始まる数日間の祝日のことを指します。

ベトナムを含む、中国、香港、台湾、韓国、モンゴル、ブルネイ等では、最も重要な祝日の一つとされています。また、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ミャンマーなど、東南アジアの中でも中華圏の影響の強い各国でも影響ある祭日となっています。

 尚、旧暦(中国歴)に基づくものである為、旧正月は西暦ベースにおける決まった日(例えば西暦の1月1日など)ではないことに注意が必要です。加えて、旧正月休暇においても同様で、毎年ベトナム政府から発表され、年によっては昨年と月が違うケースもあります。具体例としては、2019年の旧正月休暇は1月下旬であったのに対し、2020年及び2021年は2月上旬に設定されています。

 日本国内において上述のような旧正月のスケジュールについてなじみがないことから、旧正月期間中に出張や観光旅行でベトナムを訪れてしまうケースも散見される為、事前にご確認頂くことをおすすめいたします(理由は後述します)。

【旧正月休暇中について】

上述の通り、ベトナム国内において旧正月休暇は最も重要な祝日期間であり、多くのベトナム人が故郷へ帰省し、家族と共に旧正月を過ごしています。筆者が駐在するホーチミン市は、人口の大半は故郷がホーチミン市ではなく地方部であると言われており、日本で言う東京や大阪のような位置づけであります。故に、旧正月期間中は多くのベトナム人が故郷へと帰省する為、ホーチミン市内が一年で最も人口密度の低い期間であるといえます。

そして多くの人が故郷に帰省することで、旧正月期間中は街中の飲食店、土産物屋や小さなスーパーなどが休業するため、生活用品等の購入が困難な状況に陥ることです。したがって、上述のように旧正月期間中にベトナムへ出張や旅行で訪れてしまうと、観光地や飲食店、土産物屋が休業しており、期待する観光は行えないことが想定されることから、事前にスケジュールの確認をおすすめいたします。

【お年玉文化について】

日本と同様、ベトナムでも【お年玉】の文化があります。子供達は両親や祖父母、親戚からお年玉をもらえることから、非常に楽しみにしているイベントであることは日本と同じであります。しかし、ベトナムと日本で大きく異なる部分は、「労働世代のお年玉負担が重い」ことが挙げられます。

具体的には、家族内では両親や祖父母・親戚の年長者(60歳以上のリタイア世代)へ、労働世代からお年玉を渡す文化が根付いています。

加えて、職場においては上司から部下へお年玉を渡すことが一般的であり、旧正月休暇前日は上司のデスク前に長蛇の列が出来ることも多々あるようです。職場におけるお年玉文化は、日系企業を含む外資系企業においても同様で、ベトナム人従業員へのお年玉支給は必須であるといえます。日本ではなじみのない文化でありますが、押さえておくべき文化です。

今年の旧正月は昨年からのコロナウイルスの影響から、一時帰国する外国人駐在員は少ない為、日本人を含む外国人にとって、例年とは違った旧正月の過ごし方になることが予想されます。筆者も例年であれば日本へ一時帰国していましたが、今年はベトナムに留まらざるを得ない状況にあります。唯一の救いといえば、外国人向けの飲食店(日本食料理屋など)の一部では、早々に旧正月期間中もオープンすることを宣伝している店舗もあり、食事には困らないで済むだろうということです。

一方で、ベトナム人の帰省に関しては例年通りに行われるものと予想しております。ベトナムでは、コロナウイルスの感染拡大に一定の歯止めがかかっており、飛行機の国内線や長距離バスなどの交通手段が通常通り稼働しているためです。

ベトナムにおいても、コロナウイルス一色であった1年ではありましたが、例年通り旧正月を祝えるであろうことは、ベトナムに駐在する筆者にとっても喜ばしいことであります。今年の旧正月も多くのベトナム人が大切な家族と集い、有意義な時間を過ごせることを祈っています。そして、次の一年に向けて英気を養い、一刻も早くコロナウイルスから脱し、世界からの投資を呼び戻すことを願っております。

以上、プロネクサスベトナムが、【日本人の知らないベトナム人特徴、習慣】をご紹介致しました。

プロネクサスベトナム現地レポート(2021年2月 VOL.18)

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