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プロネクサスベトナム現地レポート(2022年1月 VOL.30)

プロネクサスベトナムが、2021年12月のベトナム現地情報をお伝えいたします。

今回のテーマは、ベトナムへの海外からの直接投資(Foreign Direct Investment以下、FDI)の動向についてです。

 

【FDI動向の概要(2021年1月1日~12月20日)】*12月の数値は20日時点の値      

1.日本の対越投資動向

  • 日本の2021年1月1日から12月20日までのFDI投資額は約38億97万USドル(*2020年同期間:約23億67万USドル、164.6%)
  • 日本の2021年1月1日から12月20日までのFDI投資件数は、540件(*2020年同期間:950件、56.8%)
  • 証券投資件数を除いた日本の2021年1月1日から12月20日までのFDI投資件数は、331件(*2020年同期間:427件、77.5%)

*下グラフ参照
*証券投資を除くFDI投資件数の統計データは、会社設立や増資等の日系企業の直接的な進出動向の判断指標の一つとなる数値です。

*データ引用元:ベトナム外国投資庁

 

2.世界の対越投資動向

2021年12月の値ですが、海外からのベトナムへの直接投資は、106の国と地域から投資が行われており、投資金額・投資件数の上位5か国は以下のとおりです。

*データ引用元:ベトナム外国投資庁 *「新規投資の金額・件数」「追加投資の金額・件数」「証券投資の金額と件数」の合計で順位を算出(2021年1月1日~12月20日)

 

<主な大型プロジェクト>

  • 火力発電所建設プロジェクトで約13億USドル(日本)2021/1
  • 発電所建設プロジェクトで約31億USドル(シンガポール)2021/3
  • Far Eastern Polytex工場に約6億USドル追加投資(台湾)2021/5
  • クラフト紙の工場プロジェクトで約6億USドル(日本)2021/7
  • LG電子ハイフォン工場に約14億USドル追加投資(韓国)2021/8

上記の大型プロジェクトなどがFDI投資金額全体を下支えしており、全世界からのベトナムへの投資金額は、対前年同時期と比較し61.7%程度で推移

*引用元:ベトナム外国投資庁

 

<12月の投資状況>

2021年12月までの外国からベトナムへのFDI投資をみてみると、コロナウイルスの影響で金額、件数ともに伸び悩んでいる状況にあります(対前年比61.7%程度)。

外国からベトナムへの新規プロジェクトへの投資は1,738件(対前年比68.8%程度)、金額は152億USドル(対前年比103.7%)。同様に外国からベトナムへの既存プロジェクトに係る増資に関しては、985件行われ(対前年比86.4%程度)、金額は90億USドル(対前年比140.6%)に達しました。

 

<2021年ベトナム経済まとめ>

2021年最後のコラムということで、ベトナム経済の1年を振り返っていきたいと思います。

今年も新型コロナウイルスの影響が各国の経済低迷をもたらしましたが、ベトナムの2021年のGDP伸び率は+2.58%でプラス成長が続きました。しかし、この数値は1986年の+2.8%以来20年ぶりの過去最低値でした。また、コロナウイルス第4波の影響からベトナムの国内総生産(GDP)の第三四半期(7月-9月)は-6.17%まで落ち込みましたが、都市封鎖が解除されたことにより第四四半期(10月-12月)は+5.22%まで回復しました。

2021年の貿易収支は約4600億円の黒字となり記録的な増加となりました。輸出額は前年比+19%で約38兆6600億円、輸入額は+26.5%で約38兆2000億円でした。

品目の詳細をみると輸出金額が1番大きかったのは、携帯電話の約6兆6000億円で、前年比+12.4%でした。輸入額で1番大きかったのは、コンピューターなどの電子製品で約8兆7000億円、前年比+18.7%でした。

上記以外にも2021年は都市鉄道運行開始というビッグイベントもありました。ハノイで初のメトロ2A号線は2011年11月から建設が始まり、2015年に運行が開始される予定でした。しかし、工事の遅れなどから何度も延期となり、2021年11月に10年の時を経て運行開始となりました。当初の投資金額は約436億円でしたが、完成時には約895億円にまで上りました。今後市民の生活の一部として電車が受け入れられ、交通状況が現在より良くなることが望まれています。

2021年もコロナウイルスが大きく影響した年でしたが、それに負けない成長と変化を遂げているベトナムの様子が伺えますね。オミクロン株の流行が心配ではありますが、2022年もベトナムの経済発展を期待したいです。

 

*引用元:

NNA ASIA 「21年成長率は過去最低2.6%、4Qは5.2%増」

https://www.nna.jp/news/show/2281675 (参照2022/01/04)

VIET JO 「ハノイで初のメトロ運行開始、着工10年の軌跡」

https://www.viet-jo.com/news/special/211224195255-3.html (参照2022/01/04)

VIET JO 「2021年のベトナム経済・社会を振り返る」

https://www.viet-jo.com/news/social/211231181800.html (参照2022/01/04)

VIET JO 「21年の貿易収支、40億USDの黒字(推定値)」

https://www.viet-jo.com/news/statistics/211230011006.html (参照2022/01/04)

 

以上、プロネクサスベトナムが海外からの投資動向について、お知らせ致しました。

次回は、【ベトナムへの海外からの直接投資(Foreign Direct Investment以下、FDI)12月の動向について】をお伝え致します。

 

プロネクサスベトナム現地レポート(2022年1月 VOL.30)

 

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